シリーズの第1巻となる本書は、フィールドワーカーが現場(フィールド)でどうやって調査にとりかかっていくか、その現場を、調査初期段階のエピソードを中心に伝えます。
目次
イントロダクション(椎野若菜・白石壮一郎)
PART1 社会的活動としてのフィールドワーク:人づきあいで調査も変わる?
1.ミシャキ家の居候―アフリカ農村調査での人づきあい(白石壮一郎)
2.「鯨捕り」に染まりゆく私―鯨類の行動学的調査への布石(関口雄祐)
3.森の水先案内人―大型類人猿調査と「トラッカー」(竹ノ下祐二)
PART2 極地フィールドワークとの出会い:そのロマンとサバイバル
4.新たな調査地への挑戦―ロシア・アルタイの素晴らしい自然との出会い(福井幸太郎)
5.のこのこと犬ソリにのって―北極探検家と行くフィールドワーク(的場澄人)
6.これからの「南極フィールドことはじめ」―フロンティアを目指す人のための温故知新術(澤柿教伸)
PART3 フィールドワーカーとフィールド:現場と調査の相互関係
7.中国・黄土高原に「カメラマン」として住まう―カメラを通して複数の眼をとり込む(丹羽朋子)
8.「協働」を生み出すフィールド―廃校をめぐる研究・開発・教育のはざまで(小西公大・門田岳久・杉本浄)
9.ふたりの調査助手との饗宴(コンヴィヴィアリティ)―ウガンダ・アドラ民族の世界観を探る(梅屋潔)
PART3 フィールドワークする私:参与観察のなかでの調査者
10.ウガンダでパフォーマーになる―「調べる」ことと「なる」こと(大門碧)
11.フィールドは「どこ」にある?―ホセさんのまなざしが教えてくれること(稲津秀樹)
12.家族、友人、アシスタントとともに―フィールドワークという暮らし(椎野若菜)
編集後記(椎野若菜)
第一巻の書評が載りました
- 陸奥新報 2014年7月3日号文化欄 「書評;現場体験をリアルに紹介」田中二郎(京都大学名誉教授)
- 東奥日報 2014年7月9日号 「寄稿;『フィールドに入る』出版ー地に足のついた地域理解」白石壮一郎(弘前大学講師)